視覚と記憶の研究

周囲の光景や手元にあるものは実際にどのように見えているのでしょうか?
視覚に障害のある方々にとってこのことは関心のあることです。

当院では果物や野菜、風景などの写真を観察し、どのように見えるのか知るきっかけを作っています。

立体的なものでは、対象の見やすさと触れることが、実体を捉えるために重要です。
絵を描く場合には対象の観察と記憶が必要で、眼から脳に至る視覚領域の反応を促している可能性もあります。

写真や絵の観察

果物や野菜、風景などの写真や絵を観察し、配色をカラーコーディネーションチャートから選びます。選んだ配色をもとにコンピューターによりデフォルメされた絵に再構築します。

カラーコーディネーションチャート

下の右絵は両眼とも白内障により視力が0.3となった95歳の女性によるりんごの配色です。
5個のりんごとかごを区別して配色しています。

りんご りんご

立体の観察と絵を描くこと

糖尿病網膜症のため視覚障害となった方の絵です。 (右眼は失明、左眼矯正視力は0.05)

りんご りんご

白い正六面体

画面いっぱいに上方の面のみが描けています。


りんご りんご

赤色テープで縁取りされた白い正面体

いままで上方面しか描けなかったものがすべての面を認識し輪郭も縁どりによりはっきり描いています。

視覚と記憶の活用

物体や風景の写真を観察するときに、 その輪郭や配色を考えることはどのように 周囲が見えているか知る上で有効です。 立体的なものを観察するときに、 ものを見やすくしたり、 触れたりすることは 視覚に障害のある方にとって 大きな助けとなります。

網膜色素変性と視覚障害に関する主な業績

和文論文


1.日比野久美子、 明尾潔、 小口芳久、 松橋正和 : 定型的網膜色素変性症小児例の電気生理学的検討 : 眼臨 86(1):154-159,1992.
2.和田広司、吉井大、明尾潔、水川淳、沖坂重邦、杉本恵一 : Crohn病を合併した非定型的網膜色素変性症の1例 : あたらしい眼科10(5):855-858,1993.
3.明尾潔 : 網膜色素変性の診断と患者への接し方 : 日本の眼科  65(10):1139-1142,1994.
4.明尾潔、佐賀正道、小口芳久、沖坂重邦 : 長期経過観察の可能であった定型的網膜色素変性患者の視野とERG : 臨眼 49(4):671-674,1995.
5.奥山美智子、沖坂重邦、 明尾潔、伊東正雄 : 糖尿病網膜症に対する予後推定に静的視野検査は有用 : 眼紀 46(9):933-938,1995.
6.辻一夫、明尾潔、吉井大、榎敏生、沖坂重邦、上山泰淳:IgA 腎症に合併した網膜色素変性の1例 : 臨眼 50(2):153-156,1996. 網膜色素変性と視覚障害に関する主な業績
7.吉井大、明尾潔 : 色素性傍静脈網膜脈絡膜萎縮症 : あたらしい眼科 13(9):1385-1386,1996.
8.明尾潔、佐賀正道、緋田芳樹、小口芳久、沖坂重邦:首都圏(1都3県)における定型的網膜色素変性患者の臨床像の比較 : 眼紀 47(4):469-474,1996.
9.吉井大、村上晶、明尾潔、羽出山万祐美、沖坂重邦: 先天停止性夜盲不全型の視機能とロドプシン遺伝子解析 : 眼紀 47(5):523-526,1996.
10.明尾潔:視覚障害者の描いた正六面体の絵画 眼科 45 (4):533-539,2003.
11.明尾潔、佐賀正道、緋田芳樹、小口芳久:定型的網膜色素変性患者のQOLと身体障害者等級 眼科 45 (9):1313-1320, 2003.
12.明尾潔、井上理香子、田貝映子、中村靖子、金子健二、吉田正守:視覚障害者にとって見やすい物体と階段-痴呆症状との関連について- 眼科 46 (7):981-988,2004.
13.明尾潔、小田真弓、植田好美、明尾庸子 : 有料老人ホームへの在宅患者訪問診療 板橋区医師会医学会誌 11:257-259, 2006.
14.明尾潔、小田真弓、植田好美、中島智子、明尾庸子 : 在宅患者への眼科往診診療 板橋区医師会医学会誌 12:249-252, 2007.
15.明尾潔、小田真弓、植田好美、中島智子、明尾庸子 : 眼科往診診療における眼疾患と全身疾患-老人ホームと在宅患者の比較- 臨床眼科 62(4):457-460 2008.
16.明尾潔、小田真弓、植田好美、平沼帝子、明尾庸子 : 高齢者における視覚障害は光景や手元にあるものの配色にどのように影響するか-カラー図表による検討- 板橋区医師会医学会誌 13:193-197 2008.
17.明尾潔、小田真弓、植田好美、平沼帝子、明尾庸子 : 高齢者における視覚障害の配色に与える影響-色相表示記号による検討- 臨床眼科 63(5):711-715 2009.
18.明尾潔、明尾庸子、平沼帝子、小田真弓:老人ホームにおける高齢者の視力検査と鈴木ビネー式知能検査との関係 板橋区医師会医学会誌 14:336-337 2009.
19.明尾潔、明尾庸子、平沼帝子、小田真弓:老人ホームにおける高齢者の視機能検査と知能検査との関係 臨床眼科 64(3):303-306 2010.
20.明尾潔、明尾庸子、平沼帝子、小田真弓:進行した網膜色素変性における視覚障害の配色に与える影響-カラー図表による検討-:板橋区医師会医学会誌 15:188-190 2010.
21.明尾潔、明尾庸子、平沼帝子、小田真弓:進行した網膜色素変性における視覚障害の配色に与える影響-色相表示記号による検討: 臨眼65(4):537-541 2011.
22.明尾潔、明尾庸子、平沼帝子、小田真弓:5年以上長期経過観察が可能であった高齢者の視機能検査と知能検査の推移. 臨床眼科 66(7):1025-1028 2012.
23.明尾潔、明尾庸子、加藤帝子: 網膜色素変性の暗順応検査と周辺部残存視野. 臨床眼科 67(3):345-350 2013.
24.明尾潔、明尾庸子、加藤帝子:ビタミンAを投与された網膜色素変性症例のGoldmann視野検査とHumphrey視野検査. 臨床眼科 68(3): 333-338, 2014.
25.明尾潔、明尾庸子、上田俊介、加藤帝子:着色レンズによる眼内レンズ挿入術後に黄斑部の網膜変性が進行した網膜色素変性の1例. 臨床眼科 69(5):719-726 2015. 
26.明尾潔、明尾庸子、加藤帝子:あけお眼科医院における網膜色素変性患者の臨床的特徴. 臨床眼科 70(4):589-595 2016.
27.明尾潔、明尾庸子、加藤帝子: 網膜色素変性患者の視機能に関する統計学的検討-ハンフリー下半視野と上半視野の比較- 臨床眼科 72(10):1379-1391 2018.
28.明尾潔、明尾庸子、明尾慶一郎、加藤帝子: あけお眼科医院における光干渉断層計導入に伴う電子カルテシステムの再構築. 臨床眼科 73(10):1341-1347 2019
29. 明尾潔、明尾庸子、明尾慶一郎、加藤帝子、山本崇裕:光干渉断層計とハンフリー視野により頭蓋内疾患が疑われた運動麻痺を伴う髄膜腫の1例. 臨床眼科74(4):459-468 2020
30. 明尾潔、明尾庸子、明尾慶一郎、加藤帝子: あけお眼科医院に車いすを用いて来院する患者の眼科臨床所見と全身疾患. 臨床眼科75(5):662-467 2021
31. 明尾潔、明尾庸子、明尾慶一郎、加藤帝子: あけお眼科医院における裂孔原性網膜剥離患者. 臨床眼科76(4):508-514 2022
32. 明尾潔、明尾庸子、明尾慶一郎、飛田恵子、加藤帝子、大森美香: ヒト血清点眼におけるリゾチーム遺伝子発現の定量. 臨床眼科77(5):655-661 2023

英文論文


1. Saga M., Mashima Y., Akeo K., Oguchi Y., Kudoh J., Shimizu N : A novel Cys-214-Ser mutation in the peripherin/RDS gene in a Japanese family with autosomal dominant retinitis pigmentosa. Hum. Genet. 92(2):519-521, 1993.
2. Saga M., Mashima Y., Akeo K., Oguchi Y., Kudoh J., Shimizu N : Autosomal dominant retinitis pigmentosa. A mutation in codon 181 (Glu?Lys) of the rhodopsin gene in a Japanese family. Ophthalmic Genet. 15 (2):61-67, 1994.
3. Fujiki K., Hotta Y., Murakami A., Yoshii M., Hayakawa M., Ichikawa T., Takeda M., Akeo K., Okisaka S., Kanai A.: Missense mutation of rhodopsin gene codon 15 found in Japanese autosomal dominant retinitis pigmentosa. Jpn. J. Hum. Genet. 40 (3):271-277,1995.
4. Akeo K., Shirai S., Okisaka S., Shimizu H., Miyata H., Kikuchi A., Nishikawa T., Suzumori K., Fujiwara T., Majima A. : Histology of fetal eyes with oculocutaneous albinism. Arch. Ophthalmol. 114(5):613-616, 1996.
5. Yoshii M., Murakami A., Akeo K., Fujiki K., Saga S., Mizukawa A., Itoh J., Okisaka S., Yanashima K., Hotta Y., Kanai A., Oguchi Y. :Visual function in retinitis pigmentosa related to a codon 15 rhodopsin gene mutation. Ophthalmic Res. 30 (1):1-10, 1998
6. Akeo K., Saga M., Hiida Y., Oguchi Y., Okisaka S. : Progression of visual field loss in patients with retinitis pigmentosa of sporadic and autosomal recessive types. Ophthalmic Res. 30 (1):11-22, 1998.
7. Yoshii M., Murakami A., Akeo K., Nakamura A., Shimoyama M., Ikeda Y., Kikuchi Y., Okisaka S., Yanashima K., Oguchi Y. :Visual function and gene analysis in a family with Oguchi’s disease. Ophthalmic Res. 30 (6):394-401, 1998.
8. Saga M., Mashima Y., Akeo K., Kudoh J., Oguchi Y., Shimizu N : A novel homozygous Ile535Asn mutation in the rod cGMP phosphodiesterase ?-subunit gene in two brothers of a Japanese family with autosomal recessive retinitis pigmentosa. Curr. Eye Res. 17 (3): 332-335, 1998.
9. Mashima Y., Saga M., Akeo K., Oguchi Y. :Phenotype associated with an R120X nonsense mutation in the RP2 gene in a Japanese family with X-linked retinitis pigmentosa. Ophthalmic Genet. 22 (1): 43-47,2001
10. Akeo K., Hiida Y., Saga M., Inoue R., Oguchi Y.: Correlation between Contrast Sensitivity and Visual Acuity in Retinitis Pigmentosa Patients. Ophthalmologica 216 (3): 185-191, 2002

講演


1.緋田芳樹、佐賀正道、小口芳久、明尾潔:暗順応検査の良好な網膜色素変性のERG 第103回日本眼科学総会 千葉 1999年4月
2.明尾潔、緋田芳樹、佐賀正道、味木幸、小口芳久 : 定型的網膜色素変性患者における蛍光眼底造影所見とゴールドマン視野計による閾値との関連 第53回日本臨床眼科学会 東京 1999年10月
3.味木幸、明尾潔、緋田芳樹、佐賀正道、小口芳久:網膜色素変性患者における調節機能の低下 第53回日本臨床眼科学会 東京 1999年10月
4.明尾潔、井上理香子、阿部利生、杉澤頼昭:REMEDi HS Drug Profiling Systemによるニプラジロール点眼後の尿中排泄検出. 第105回日本眼科学会総会 横浜 2001年4月
5.明尾潔、井上理香子、野口由紀子、林忠志、斉藤恵:視覚障害者における補装具の適応 第55回日本臨床眼科学会 京都 2001年11月.
6.明尾潔、井上理香子、阿部利生、松原幸一:REMEDi HS Drug Profiling Systemによる緑内障患者における点眼薬の尿中排泄検出. 第106回日本眼科学会総会 仙台 2002年5月
7.明尾潔、井上理香子、野口由紀子、田貝映子、金子健二:視覚障害者における絵画の試み。第56回日本臨床眼科学会 盛岡 2002年9月
8.明尾潔、井上理香子、野口由紀子、田貝映子、金子健二:視覚障害者にとって見やすい物体と階段. 第57回日本臨床眼科学会 名古屋 2003年10月
9.井上理香子、明尾潔、桜井篤志:L-dopaの投与によりパターンVEPの潜時が回復したパーキンソン病の一症例. 第57回日本臨床眼科学会 名古屋 2003年10月
10. 明尾潔、明尾庸子、井上理香子、田貝映子、金子健二:視覚障害者が絵を描く前後のパターンVEPの変化 第58回臨床眼科学会 東京 2004年11月.
11. 明尾潔、小田真弓、明尾庸子:老人ホームへの眼科在宅患者訪問診療 第11回板橋区医師会医学会 東京 2006年9月.
12. 明尾潔、小田真弓、植田好美、中島智子、明尾庸子:眼科往診診療における眼疾患と全身疾患-老人ホームと在宅患者の比較- 第12回板橋区医師会医学会 東京 2007年9月
13. 明尾潔、小田真弓、植田好美、中島智子、明尾庸子:眼科往診診療における眼疾患と全身疾患-老人ホームと在宅患者- 第61回日本臨床眼科学会 京都 2007年10月
14. 明尾潔、小田真弓、植田好美、平沼帝子、明尾庸子:高齢者における視覚障害は光景や手元にあるものの配色にどのように影響するか 第13回板橋区医師会医学会 東京 2008年9月
15. 明尾潔、小田真弓、植田好美、平沼帝子、明尾庸子:高齢者における視覚障害は光景や手元にあるものの配色にどのように影響するか第62回日本臨床眼科学会 東京 2008年10月.
16. 明尾潔、明尾庸子、平沼帝子、小田真弓:老人ホームにおける高齢者の視力検査と鈴木ビネー式知能検査との関係 第14回板橋区医師会医学会 東京 2009年9月
17. 明尾潔、明尾庸子、平沼帝子、小田真弓:老人ホームにおける高齢者の視機能検査と知能検査との関係  第63回日本臨床眼科学会 福岡 2009年10月
18. 明尾潔、明尾庸子、平沼帝子、小田真弓:進行した網膜色素変性における視覚障害の配色に与える影響-カラー図表による検討- 第15回板橋区医師会医学会 東京 2010年9月
19. 明尾潔、明尾庸子、加藤帝子、小田真弓:進行した網膜色素変性における視覚障害の配色に与える影響-色相表示記号による検討- 第64回日本臨床眼科学会 神戸 2010年11月
20. 明尾潔、明尾庸子、加藤帝子、小田真弓:老人ホームにおいて5年以上長期経過観察が可能であった高齢者の視力と知能検査の推移 第16回板橋区医師会医学会 東京 2011年9月
21. 明尾潔、明尾庸子、加藤帝子、小田真弓:老人ホームにおいて5年以上長期経過観察が可能であった高齢者の視力と知能検査の推移 第65回日本臨床眼科学会 東京 2011年10月
22. 明尾潔、明尾庸子、加藤帝子:暗順応検査の良好な網膜色素変性の視機能に与える加齢の影響 第66回日本臨床眼科学会 京都 2012年10月
23. 明尾潔、明尾庸子、加藤帝子:暗順応検査の良好な網膜色素変性の視機能に与える加齢の影響 第17回板橋区医師会医学会 東京 2012年9月
24. 明尾潔、明尾庸子、加藤帝子:ビタミンAを投与された網膜色素変性症例のGoldmann視野検査とHumphrey視野検査 第67回日本臨床眼科学会 横浜 2013年11月
25. 明尾潔、明尾庸子、上田俊介、加藤帝子:着色レンズによる眼内レンズ挿入術後に黄斑部の網膜変性が進行した網膜色素変性の1例 第68回日本臨床眼科学会 神戸 2014年11月
26. 明尾潔、明尾庸子、加藤帝子:眼科診療所における網膜色素変性患者への配慮 第69回日本臨床眼科学会 名古屋 2015年 10月
27. 明尾潔、明尾庸子、加藤帝子: 網膜色素変性患者の視機能に関する統計学的検討-ハンフリー下半視野と上半視野の比較- 第71回日本臨床眼科学会 東京 2017年10月
28. 明尾潔、明尾庸子、明尾慶一郎、加藤帝子: あけお眼科医院における光干渉断層計導入に伴う電子カルテシステムの再構築 第72回日本臨床眼科学会 東京 2018年 10月
29. 明尾潔、明尾庸子、明尾慶一郎、加藤帝子、山本崇裕:光干渉断層計とハンフリー視野計により頭蓋内疾患が疑われた運動麻痺を伴う髄膜腫の1例 第73回日本臨床眼科学会 京都 2019年 10月
30. 明尾潔、明尾庸子、加藤帝子:あけお眼科医院に車いすを用いて来院する患者の眼科臨床所見と全身疾患  第74回日本臨床眼科学会 東京 2020年 10月
31. 明尾潔、明尾慶一郎、明尾庸子:あけお眼科医院における裂孔原性網膜剥離患者 第75回日本臨床眼科学会 福岡 2021年 10月
32. 明尾潔、明尾庸子、明尾慶一郎、飛田恵子、加藤帝子、大森美香:ヒト血清点眼におけるリゾチーム遺伝子発現の定量 第76回日本臨床眼科学会 東京 2022年 10月